技術職(パワーエレクトロニクス事業)
技術職(パワーエレクトロニクス事業)

休日は娘と公園で遊んだり、同僚とフットサルやゴルフを楽しんだり、体を動かすのが好き。「京三製作所は、研修や勉強会が充実していますし、先輩も丁寧に教えてくれるので、学ぶ機会がたくさんあります。やる気さえあれば、どんどん成長していけます!」

あらゆる電子機器に入っていて、今後さらなる成長が見込まれる半導体に興味があり、大学で研究していました。半導体はナノメートル単位の部品から成る、目に見えない世界。だからこその面白さがあるのですが、就職するにあたって、ハードの部分を含め、ものづくりをもっと実感できる仕事がしたいと思うようになりました。京三製作所を知ったきっかけは、研究室の先輩が働いていたことです。設計・製造・検査と、ものづくりをトータルに手がけていると聞き、面白そうだと思いました。また工場が神奈川県にあり、首都圏で働けることも魅力に感じた点です。

現在の仕事は、半導体や液晶画面などをつくるための、電源装置の開発です。工場のコンセントから出ている電力は、ゆっくりした周波数のもの。半導体をつくるためにはプラズマを発生させる必要がありますが、そのために、半導体製造装置に供給する電力を特定の周波数に変換する必要があります。その変換させるための装置が、私たちの手掛ける電源装置。大元の電力や最適な周波数など、お客様から求められる条件が異なるため、毎回オーダーメイドに近い形で設計をしています。
お客様からの要望は様々ですが、特に多いのは装置の小型化と高効率化です。現在、世界中の市場で半導体の生産が追いついていない状況。小さいほど装置をたくさん設置でき、半導体の生産性が向上するため、小型化のニーズは高まり続けています。実際、私が入社してからの約10年間で、容積が2割くらいになった製品もあるほどです。それに伴って、スマホやPCといった製品をはじめとするあらゆる電子機器に多くの半導体が組み込まれ、どんどん小型で高性能に。人々の暮らしにおける、利便性向上に貢献できているやりがいも大きいです。また近年、環境への配慮に対する注目度が高まるなかで、電力に無駄がない高効率な製品が求められています。そこは元々、京三製作所が強みとしていたところ。京三は電源装置の高効率化技術の特許も持っており、やっと時代が追いついてきたなという気持ちです。

お客様の期待に応えるのは簡単ではないですが、だからこそ、満足いただける製品を実現できた喜びは大きなもの。誰かの「うまくいった」という声が聞こえると、周りのみんなからわーっと拍手が起こり、盛り上がることもあります。試作から検査まで、本当にトータルに携わるので「これオレがつくったんだ」と自信を持って言えるのも嬉しい点です。
京三製作所のいいところは、製品に対して自分なりのチャレンジをさせてくれて、新しい考えを試しやすいこと。例えば部品の発熱を抑えるために、大きなものを分割してみたり、巻線を基板にして冷却しやすくしてみたり。過去の文献を参考にすることもありますし、お風呂に入っている時などにふと思いつくこともありますが、自分の思いついたアイデアを試すことができます。その際、板金を切り貼りしたり、基板に部品をハンダ付けしたり、自分で手を動かしながら試行錯誤できるのも、ものづくり好きにはとても魅力的だと思います。

そして、チャレンジするなかで困った時や行き詰まった時は、周りの仲間が集まってきて「こうすればうまくいくんじゃない?」と一緒に悩んでアドバイスをくれます。みんなものづくりに対して真摯なので、技術について議論を交わす時に、立場や経歴を問わず対等になれる。純粋に、いいものをつくりたい気持ちが強いんです。常に妥協のない製品をつくっていますが、技術や手に入る部品が進化し続けるなかで、今のままがベストなはずはありません。過去の優れた部分は踏襲しつつ、新たな技術にチャレンジする姿勢を持ち続けながら、ものづくりをしていきたいです。

製品へのこだわり

POINT
POINT

一番最近手がけた製品は、これまでにないほどの高周波数であり、小型かつ高効率が求められ、さらに高速制御の新機能も備えるという、非常に高度な要望に応えた電源装置。従来のものから回路構成・基板・ソフトウェアを一新したため非常に苦労しましたが、多くの先輩や後輩に助けてもらいながら、なんとか製品化に至りました。