技術職(グローバル企画)
技術職(グローバル企画)

海外旅行が好きで、これまで行ったなかで一番好きな場所はニューヨーク。手掛けた製品を納入したアメリカのオーランドには、妻を連れて観光でも訪れた。「京三製作所は、お客様の期待に応え、さらに超えていこうとする、ものづくりに熱い人たちが集まる会社です」

私は現在プロジェクトエンジニアとして、主に海外におけるプロジェクトのスケジュール管理やコスト管理を担当しています。全体を取り仕切るプロジェクトマネージャーをサポートするような役割で、お客様や製造部門とのコミュニケーション、ものづくりの方向性を示す書類作成など、幅広い業務を行っています。

以前は子会社である京三エンジニアリングサービスに所属し、製品の現地組立と試験を担当。当時から海外向け製品に携わっていたのですが、検査だけでなく、プロジェクトの全体に携わる仕事がしたいと思っていました。そこで、社内公募制度でプロジェクトエンジニアに応募し、京三製作所の一員となりました。入社後は鉄道信号システムのプロジェクトを担当。チーム一丸となって品質と納期を守り、電車を期日通りに走らせるために邁進する、京三製作所のものづくりの醍醐味を日々実感しています。また現在所属しているグローバル企画・営業部は、外国籍の人や海外留学や海外駐在の経験者など多様なバックグラウンドを持った人たちがいるので、様々な意見やアドバイスをもらいながら仕事ができています。
現在は2つの海外プロジェクトを担当していて、1つはマカオのLRT(Light Rail Transit) 延伸工事です。LRTとは路面電車のことで、2019年からマカオの街中を走っていて、その路線の延伸にあたり信号システムを納入するもので、地域の利便性を高める大規模なプロジェクトです。もう1は、マイアミ国際空港ノースターミナル線の更新工事です。マイアミの空港内を走る電車の信号システムで、20年ほど前に京三製作所が納入した製品のリニューアルを進めています。どちらのプロジェクトも、現地でローカルスタッフと接するため、英語でのコミュニケーションが必須です。私の英語は完璧ではないため、なかなかうまく通じない時もありますが、絵や図を使うなど工夫しながら正確に伝えられるようにしています。

プロジェクトエンジニアの面白いところは、プロジェクトごと課題や問題点が違うこと。製造が思い通りに進まなかったり、急な仕様の変更があったり、次々と発生する課題をいかに解決しながら進めていけるかが腕の見せ所です。工程表や資料を見るだけでなく、できるだけ工場や現場に足を運び、自分の目で状況把握することを心掛けています。
これまでで特に印象に残っている仕事は、検査を担当していた時に手掛けた、オーランド国際空港内を走る全自動無線運転車両システムの運行管理装置です。オーランド国際空港South Airport APMは京三製作所として初めて現地で稼働したCBTC(Communication Based Train Control)という無線列車制御システムであり、私としても、社内検査から客先引き渡しまで、初めて全工程に携わった製品でした。トラブルシューティングのノウハウを誰も持っていないなか、無線の通信が途切れる、走行試験中に電車が止まってしまうなど、様々なトラブルや課題が発生。その度に原因を追求して対応を重ねた結果、無事に稼働させることができました。プロジェクト全体にかかった期間は3年ほど。無事に終えた時は本当に感慨深かったです。その後はこのプロジェクトの他にもCBTCの導入は増えており、現在担当しているマカオのLRTでも導入されています。

私は社内公募に手を挙げたことで、やりたかった仕事に就くことができました。京三製作所はチャレンジできる土壌があり、自分次第でチャンスを掴める会社です。私もさらに経験を積んで、将来はプロジェクトマネージャーとして活躍したいです。

製品へのこだわり

POINT
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オーランド国際空港South Airport APMで初めて採用された、CBTC(無線列車制御システム)です。ドアの開閉、転てつ機との連動、車内の案内放送など、電車が運行するためのあらゆる動作をシステムで管理。車両に運転手がいない、完全自動運転を可能にします。様々な装置が連携するため考慮すべき点も多くなりますが、だからこそ実際に客先へ引き渡した時の達成感は大きいです。